そもそも、歯のセラミックって?
ジルコニアとセラミックって違うの?
歯のセラミック治療とは、
白く透明感のあるセラミック(陶器)の素材を使用して
被せ物や詰め物などの治療を行うことです。
セラミックには色々な種類があり、
技術の進歩で、新しいセラミックが出てきています。
ジルコニアはそのセラミックの1種であり、
比較的新しい歯科素材で強度と美しさを兼ね備えています。
ジルコニアとは
ジルコニアは、どんな素材?
ジルコニアの特徴は、強度と耐久性に優れていることです。
従来の「セラミック治療」では、金属と比べて脆く割れやすく、
奥歯のように大きな力がかかる歯や歯ぎしりが強い患者さまには、
セラミックをおすすめできない場合がありましたが、
「ジルコニア」は奥歯の被せ物やインプラントにも使用できる素材で
適用できる歯が多いのが特徴です。
ジルコニアのメリット
強度と耐久性が高い
従来のセラミックの数倍以上の強度を持つと言われており、
前歯だけでなく奥歯にも適しています。
また、ジルコニアは、小さなひびや割れがはいった時、
広がらずに体積膨張で埋めてしまう特徴があるため
耐久性も優れています。
出展:佐藤次雄・島田昌彦(1988年)
部分安定化ジルコニアの熱安定性
幅広い治療に適している
むし歯治療の詰め物、被せ物、入れ歯、
ブリッジ、インプラントなど用途は多岐にわたります。
むし歯が再発しにくい
セラミックの1種であるので歯質と適応性が高く、
しっかり接着することができます。
細菌が入り込みにくいので
むし歯の再発リスクが低くなります。
変色もしにくく汚れも付きにくく、清潔に保ちやすいです。
▶︎ニ次むし歯について
体にやさしいメタルフリーの素材
セラミック治療全般に言えることですが
金属を使用しないため、金属アレルギーを引き起こしません。
ジルコニアのデメリット
従来のセラミックと比べると透明性が低い
色は白いのですが、美しさに重点を置いたセラミックと比較すると
光の透過度(光の屈折)や透明度が低く、
歯の色味の種類が限られているため審美性が劣ります。
調整が難しい
硬いため、歯科医師や歯科技工士による研磨や調整が難しくなります。
自費の治療
ジルコニアの治療は、保険診療対象外のため、自由診療です。
ジルコニアの治療といっても色々あります
「白い歯」「オールセラミック」「ジルコニアセラミック」など
歯科医院によって呼び名が違います。
固く強い「フルジルコニア」
フルジルコニアとは、ジルコニア素材だけで作製しています。
全ての部分に(フルで)ジルコニアを
使用しているため、
強度も耐久性も高く、力がかかる奥歯でも、
欠けたり割れたりする不安が少ない被せ物です。
当院の場合は、「スタンダートジルコニア」と呼んでいます。
ジルコニアのみの素材であるため、
セラミックよりも透明感が劣り色味の数が少ないため、
前歯には適していないといわれています。
ジルコニアそのものに着色した「フルジルコニアステイン」
フルジルコニアに、
自然な着色を施した被せ物です。
自然で周りの歯に馴染みやすい色調に色付けをします。
細部の再現性はジルコニアセラミックに劣ります。
当院では「プレミアムジルコニア」と呼んでいます。
自然で美しい見栄えの「ジルコニアセラミック」
ジルコニアセラミックは、
歯の土台をジルコニアでかぶせ包み、
その上にセラミックの層を塗り重ねて、
天然の歯に極めて近い透明度・光の透過度を再現させたものです。
2つの素材を持ち合わせることで
・ジルコニアの強度、
・セラミックの自然さと柔らかさを実現しています。
当院でも「ジルコニアセラミック」と呼んでいます。
▶︎当院の被せ物の種類について(被せ物のタブを選択してください)
フルジルコニアとジルコニアセラミックの違い
フルジルコニアはこんな方におすすめです
セラミックの素材の中でも強度が高いジルコニアは
割れにくい(欠けにくい)素材であるため
噛み砕く・すり潰す役割である奥歯の治療に
選択される患者さまが多いです。
色は白いのですが、単色であるため、
天然歯やジルコニアセラミックと比較すると
自然な白さと透明感などがやや劣るため、
目立たない奥歯に使用されるケースが多数ですが、
近年のジルコニアは美しさも向上しているため、
前歯にも使われます。
歯科医師とよく相談の上、治療を受けてください。
ジルコニアセラミックはこんな方におすすめです
ジルコニアセラミックは
セラミックの治療の中でも
・ジルコニアの耐久性と・強度と
・セラミックの自然な歯の美しさを兼ね備えた治療です。
前歯など笑った時に見える歯での治療に選択されることが
多いです。
強い力がかかった場合、セラミックの部分が力を吸収することができ、
反対側の歯のダメージを軽減できることもジルコニアセラミックの特徴です。
後悔しないためにしっかり相談を
ジルコニア、セラミックジルコニア、
どちらもセラミックに分類される素材ですが、
それぞれに得手不得手があり、
治療する場所や噛み合わせなどによっても、
慎重に選ぶ必要があります。
求める仕上がりも材料によって変わります。
治療の前に、歯科医師としっかりと相談されることを
おすすめします。
ジルコニアとセラミックの違いを
わかりやすく説明します!
セラミックの治療は歯科医師の技術によって
治療の結果が左右されやすいと言われています。
どちらも「白い歯」として共通点が多いため、
どちらを選ぶのか迷われる方も少なくはありません。
例えば、「ジルコニア」と「セラミック」の違いを
わかりやすく説明でき、ご自身が求める仕上がりや
ライフスタイルに合わせた治療方法を
考えてくれる歯科医院がおすすめです。
まずは、お気軽にご相談ください。