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歯茎が下がる原因は?「これ以上下げない」ための5つの対策

「最近、歯が前より長くなった気がする…。」

「歯と歯茎の境目が以前よりくぼんで見える。」

鏡を見てそう感じたことはありませんか? それは、歯茎が下がってきているサインかもしれません。

歯茎が下がる現象(歯肉退縮)は、30代以降に多く見られますが、実は20代の方にも起こりうる症状です。加齢だけが原因ではなく、日頃の歯磨きの仕方や噛み合わせなど、さまざまな要因が関わっています。

この記事では、歯茎が下がる6つの原因と、今日から実践できる5つの予防対策を歯科医師の視点からわかりやすくご説明します。

歯茎が下がる6つの原因

① 歯周病 — 最も多い原因

歯茎が下がる最大の原因は歯周病です。

歯周病は、歯と歯茎の間にたまった歯垢(プラーク)の中の細菌が引き起こす感染症です。炎症が進行すると、歯茎だけでなく、歯を支えている骨(歯槽骨)まで溶けてしまい、それに合わせて歯茎も下がっていきます。

特徴的なのは、歯周病は初期段階では痛みがほとんどないということです。気がついた時には歯茎がかなり下がっていた、というケースも珍しくありません。

② 強すぎるブラッシング

「きちんと磨かなきゃ」と思うあまり、力を入れすぎたブラッシングが逆に歯茎を傷めている場合があります。

  • ゴシゴシと強い力で横磨きを続けると、歯茎が物理的にすり減ります
  • 硬い歯ブラシで長時間磨くことも歯茎へのダメージになります
  • しっかり磨くことは大切ですが、「強く磨く」ことと「きちんと磨く」ことは違います

③ 歯ぎしり・食いしばり

就寝中の歯ぎしりや、日中の無意識な食いしばりも、歯茎が下がる原因のひとつです。

  • 強い力が繰り返し歯にかかると、歯を支える組織(歯根膜や歯槽骨)に過度な負担がかかります
  • その負担が蓄積されることで、徐々に歯茎が後退していきます
  • ご本人は気がつきにくいのですが、朝起きた時の顎のだるさや、歯のすり減りがサインの場合があります

④ 噛み合わせの問題

噛み合わせが悪いと、特定の歯に力が集中し、その部分の歯茎だけが下がりやすくなることがあります。

  • 矯正治療や被せ物がある方は、噛み合わせが変わっている可能性があります
  • 一部分だけ歯茎の下がりが目立つ場合は、噛み合わせが影響していることも考えられます

⑤ 加齢による変化

年齢とともに歯茎が少しずつ下がるのは、ある程度は自然なことです。

一般的に、10年間で約2mm程度の歯肉退縮が起こるとされています。ただし、適切なケアを続けていれば、進行のスピードを緩やかにすることは可能です。

⑥ 喫煙

タバコに含まれるニコチンは血管を収縮させ、歯茎への血流を悪化させます。

  • 血行が悪くなると、歯茎に十分な栄養と酸素が届かなくなります
  • その結果、歯周組織が弱体化し、歯茎が下がりやすくなります
  • 喫煙者は非喫煙者に比べて歯周病のリスクが高いことも報告されています

一度下がった歯茎は元に戻る?

率直にお伝えすると、一度下がってしまった歯茎を、歯磨きなどのセルフケアだけで元に戻すことは非常に困難です。

歯茎が下がっている場合、その下の骨(歯槽骨)も失われていることが多いため、歯茎だけを引き上げるということは難しいのが現状です。

ただし、以下の2つのことは可能です:

  1. 「これ以上進行させない」こと — 原因に対して適切にアプローチすれば、歯肉退縮の進行を止めたり、遅らせたりすることができます
  2. 歯科医院での再生治療 — 歯茎の下がりが見た目や知覚過敏の原因になっている場合、他の部位の歯茎を移植する手術(結合組織移植術)などの治療法があります。ただし、すべてのケースに適用できるわけではないため、まずは歯科医師に相談されることをおすすめします

今日からできる! 歯茎を守る5つの対策

歯茎がこれ以上下がるのを防ぐために、今日からすぐに始められる対策をご紹介します。

1. 歯ブラシの力加減を見直す

歯ブラシは、鉛筆を持つようにペンの持ち方(ペングリップ)で握ると、自然と力が入りにくくなります。毛先が開かない程度の軽い力で、小刻みに動かすのがポイントです。

歯ブラシの硬さは「ふつう」または「やわらかめ」を選びましょう。

2. 歯間ブラシ・フロスで歯と歯の間もケアする

歯ブラシだけでは落とせる汚れは全体の約60%程度と言われています。歯と歯の間には歯間ブラシやフロスを併用して、歯周ポケットの汚れまでしっかりケアしましょう。

→ 参考: 歯周ポケットの掃除:健康な歯を保つ必要性と方法

3. 定期検診で歯周病を早期発見する

歯周病は初期段階では自覚症状がほとんどないため、定期的な歯科検診でのチェックが有効な予防策です。

歯周ポケットの深さの測定やクリーニングを定期的に受けることで、「気がついたら下がっていた」というリスクを減らすことができます。

4. 歯ぎしり・食いしばりにはマウスピースを検討する

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就寝中の歯ぎしりや食いしばりが原因の場合、歯科医院で作製するナイトガード(マウスピース)で歯や歯茎への負担を軽減できます。

保険適用で作れるケースもありますので、「朝起きると顎がだるい」「歯がすり減ってきた」という方はお気軽にご相談ください。

5. 禁煙を心がける

喫煙は歯茎の健康に大きく影響します。すぐにやめることが難しくても、本数を減らすだけでも歯茎の血流は改善に向かいます。

歯茎の状態が気になったら、まずは歯茎チェック

「歯茎が下がった気がする」「冷たいものがしみるようになった」と感じたら、まずは歯科医院で歯茎と歯周ポケットの状態を確認することをおすすめします。

当院では、以下のようなサポートを行っています。

  • 歯周ポケット検査 — 歯茎の健康状態を数値で確認し、現在の進行度を客観的に把握します
  • 丁寧なクリーニング — 歯石やプラークを丁寧に除去。歯ぐきにやさしいケアを心がけています
  • わかりやすいカウンセリング — モニターにお口の写真を映し、歯茎の状態を一緒に確認しながらご説明します

歯茎の変化は、早く気づくほど対策の選択肢が多く残ります

お気軽にご相談ください。

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