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痛くないのに歯の定期検診って意味ある?

痛くないのに定期検診、行かないとダメですか?

「毎日しっかり歯を磨いているし、特に痛みもないのに、歯医者に行く必要があるのだろうか?」そう感じていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。

日々の生活で忙しいなか、わざわざ時間をつくってまで行くほどのことなのかと、迷われるお気持ちはよくわかります。

「虫歯もなさそうだし、歯ぐきも特に気になるところはない」

それでも「定期的に通った方がいい」と言われる理由が、正直ピンとこない方もいらっしゃるかもしれません。

ただ、歯科の病気には、「痛みや違和感がないまま、静かに進行していくもの」が多く存在します。そして気づいたときには、すでに歯ぐきや骨がダメージを受けていた…ということも珍しくありません。

当ページでは、「今、困っていないけれど、本当に検診って必要なの?」という疑問をお持ちの方へ、「問題がなさそう」に見えても、なぜ歯科検診が必要なのか、定期検診の本当の意味や知られざるお口のリスク、そして予防の大切さについて、わかりやすくご説明いたします。

【データ】失ってから後悔するもの、第1位は「歯」

一番の後悔はを歯を失ったこと

出典:インビザライン・ジャパン合同会社

調査によると、

「自分の体について、変化してほしくなかったこと/失って後悔したこと」を尋ねた結果

なんと“歯”と回答した人が61.3%にも、のぼりました

これは、「髪の毛」や「体型」などを上回る圧倒的な結果です。多くの方が、歯を失ったあとに、初めてその大切さに気づき、後悔しています

失ってから後悔したもの、第1位は“歯”。

インビザライン・ジャパン合同会社(2017年)「歯並びと歯の残存数に関する意識調査」

無症状でも歯科検診が必要な理由

  • 「特に困っていないし、毎日しっかり歯みがきもしている」
  • 「歯医者に行くのは、歯が痛くなってからで十分なのでは?」

そう感じている方は少なくありません。

しかし、歯の病気の多くは“痛みもなく、静かに進行する”ことがあります。つまり、無症状で痛くない=”だいじょうぶ”とは限らないのです。知らないうちに悪化して手遅れになることも!病気を見逃さないために、定期的な検診が何より重要です

無症状で進んでいく歯の病気?

無症状で痛みなどないからと、検診に行かずに不具合の症状が出たときには、既に遅く、歯やあごの骨(歯茎の骨)は一度失うと、もう取り戻すことはできません

無症状で進行する代表的な歯科の病気

1. 歯周病(歯槽膿漏)

歯を失う原因のグラフ

 出典:「第2回 永久歯の抜歯原因調査 報告書」 抜歯の主原因

歯周病は自覚症状がありません

  • 初期は歯ぐきが少し赤い・腫れている程度で、痛みが出ることはほとんどありません。
  • 進行すると歯を支える骨(歯槽骨)が少しずつ溶け、歯がグラついて抜け落ちることもあります。
  • 30代以降で歯を失う原因の第1位です。
  • 自覚したときには手遅れになっていることが多いです。

2. 初期〜中等度のむし歯

むし歯中期

  • エナメル質や象牙質にとどまる段階では痛みを感じにくい。
  • 神経に近づいて初めて痛みやしみる感覚が出るため、見た目や痛みで気づいたときには進行済みであることが多いです。

3. 噛み合わせによる歯の破折・摩耗

歯ぎしり

  • 歯ぎしりや噛む力の偏りで、歯の根や詰め物の中が割れてしまうことがあります。
  • これも初期は症状がなく、レントゲンでしか確認できない場合があります。

4. 根の先の病気(根尖病変)

根尖病巣

  • 神経を取った歯でも、根の先に膿がたまることがあります。
  • ほとんど痛みがなく、放置すると骨が吸収され失くなってしまうこともあります。
  • 多くはレントゲンでなければ発見できません
    一度治療済みであっても、再発して治療が必要になることも。

インプラント周囲炎

インプラント周囲炎

  • インプラントにも、天然歯と同様に歯周病のような炎症が起きることがあります。
  • 痛みが出にくいため発見が遅れ、骨の吸収が進むリスクがあります。

実際に検診を受けている人ほど、歯の健康を長く保ちやすい

歯科検診とは、「治療」ではなく「予防」のために通うものです。もはや歯科の検診は世の中に浸透・定着しつつあります。

歯科検診を受けた人の割合

出典:厚生労働省

この 1 年間に歯科検診を受けましたかという質問に「受けた」と答えた者の割合は、全体で 58.0%
であった。

厚生労働省「令和4年 歯科疾患実態調査結果の概要」,8.歯科検診の受診状況 p.33

検診を受けることで、次のようなメリットが得られます。

  • 病気を早期発見できる:痛みが出る前に対処することで、治療が小規模で済む
  • 歯を失うリスクを下げられる:歯周病などの重症化を防ぐ
  • 医療費を節約できる:重度の治療(根管治療・インプラントなど)は高額になるため、早期対応の方が結果的にコストが少ない
  • 専門的な歯のクリーニングで、セルフケアでは落とせない汚れを除去できる
    定期検診を習慣にしている方は、歯を失う本数が少ないとも言われています。

歯科検診で医療費が抑えられる? ── その理由とは

「歯医者に通うことで、医療費が安くなるって本当?」

あまり知られていませんが、定期的に歯科検診を受けている人は、医科の医療費も少なくなる傾向があることが、さまざまな調査から明らかになっています。

歯医者さんに通うと医療費が安くなる

出典:日本歯科医師会

5年間の医療費を平均すると、歯科健診を年に1回以上受診している人は、1年間で36.2万円であるのに対し、受診していない人は45.7万円と、9.5万円高くなっています。

日本歯科医師会(2024年11月7日)参考:歯科健診の有無が、将来的な医療費・介護費に影響[図1]歯科健診の受診の有無による医療費の差 p.2

実は、お口の健康と全身の病気は密接につながっており、“歯科の予防”が“全身の予防”にもなるのです。

歯周病と糖尿病の深い関係

歯周病と全身疾患

最近の研究では、歯周病が糖尿病の原因や悪化に関係していることがわかってきました

歯周病とは、歯と歯ぐきの隙間(歯周ポケット)に細菌が入り込み、炎症を起こす病気です。

このとき、炎症の原因となる菌が血流に乗って全身にまわり、インスリン(血糖値を下げるホルモン)の働きを邪魔することがあります。

つまり、無症状でも進行している歯周病を放置すると、糖尿病の発症や悪化につながる可能性があるのです。

逆にいえば、歯科検診で歯周病を予防・管理することは、糖尿病の予防・改善にもつながると考えられています

歯の健康は、心臓病とも関係しています

歯周病の細菌は、実は心臓疾患のリスクを高めることも知られています。

歯ぐきから入り込んだ菌が血液に流れ込み、血管内に炎症を起こすことで、動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞などのリスクが上がると考えられているのです。

特に高血圧や脂質異常などを抱えている方は、歯周病を重ねることで心血管系の負担がさらに大きくなる可能性があります。

定期的な歯科検診によって歯周病をコントロールすることは、大きな病気のリスクを未然に防ぐ手段にもなります

歯が残っている人ほど、認知症になりにくい?

よく噛むことは脳の刺激にも!

近年注目されているのが、歯の本数と認知症リスクとの関係です。

しっかり噛める人ほど、食事や会話の際に脳への刺激が増え、認知症を予防する可能性があるとされています。

実際に、歯の残存数が多い人の方が、認知症の発症率が低いという研究結果もあります。

歯を失うことで、噛む力が弱まり、脳への刺激が減る → 脳の働きが鈍るという悪循環に陥ることが指摘されています。

つまり、自分の歯を保つことは、心と体の健康を長く維持するための鍵ともいえるのです。

歯科検診は「お口の健康」を守るだけではないのです

このように、歯の健康は“全身の健康”を支えているのです。

だからこそ、歯科検診は単なる虫歯チェックではなく、未来の病気を予防する「医療費削減の第一歩」ともいえる存在です。

歯を失うと、家計にも響きます

歯を1本失った場合、その後の治療費は以下のように大きくなります。

  • ブリッジ:保険診療でも1万円前後、自由診療では数万円以上
  • 入れ歯:製作・調整に複数回の通院が必要
  • インプラント:1本あたり数十万円が一般的

加えて、治療後のメンテナンスや通院費、食事制限による栄養管理の負担など、家計への影響は決して小さくありません。

予防にかかる費用(定期検診・クリーニングなど)に比べると、治療にかかる費用は数倍、数十倍になることもあるのです

定期検診では、

– 歯ぐきの状態(炎症・出血)
– 噛み合わせのバランスや、詰め物・被せ物の不具合
– 歯磨きがきちんとできているか、磨き残しの傾向

などを、専門的にチェックしています。

具体的には

– 磨き残しが多い場所を鏡で一緒に確認したり
– 力加減のコツや動かし方を実演したり
– 歯ブラシの選び方やフロス・歯間ブラシの使い方
など

歯科検診は「虫歯があるかどうかの確認」だけではなく、

検診=予防のスタートラインともいえます。

歯のチェックだけじゃない?検診の本当の役割

歯科検診というと、「虫歯があるかどうかを診てもらうだけ」というイメージをお持ちの方も多いかもしれません。

しかし他に大切な役割がたくさんあるのです。

“自己流の歯みがき”が危ない!
正しいケアの習慣、できていますか?

無症状で進行する病気を防ぐには、

正しいセルフケアとプロのチェックの両方が欠かせません。

毎日の歯みがきは、磨けている”つもり”になっている場合が多く

歯ブラシの持ち方・力加減・動かし方、使う道具の選び方など一度覚えた習慣は、年齢とともに見直す機会が少なく、「長年のクセ」になってしまっていることが多いのです。

その結果、磨き残しや歯ぐきへのダメージなど、気づかないうちにトラブルの原因をつくっていることもあります。

歯科医院では、お一人おひとりのお口の状態に合わせて、正しいケアの方法や道具の使い方を具体的にアドバイスします。

日常の歯磨きを、一度見直していただく機会にしていただきたいです。

歯みがきのアドバイスが大切なわけ

毎日の歯磨き、実は効果が半減しているかも?

歯周ポケットを歯ブラシでケアする方法

「しっかり磨いているつもり」でも、磨き残しは平均で約30〜40%もあるというデータがあります。

歯ブラシだけでは、歯と歯の間や奥歯の溝、歯ぐきとの境目などに汚れが残りやすいのです。

さらに、“自己流”の歯みがきが習慣化していることで、磨きグセや力の入れすぎによる歯ぐき下がり、磨き残しの偏りが起こり、知らないうちに虫歯や歯周病が進行していることも多くあります。

自己流の歯磨きが引き起こすリスク

  • 歯ブラシを強く当てすぎて歯ぐきが傷つく・下がる
  • 汚れが残りやすい箇所を見逃し虫歯や歯石の温床に
  • 歯間ブラシやフロスの使い方を誤って効果が出ない

つまり、どれだけ時間をかけていても「正しく磨けていなければ効果は半減」なのです。

検診では、“一人ひとりに合わせてアドバイスします

歯科医院では、プロの視点であなたの口腔状態をチェックし、

– 歯並びや磨きにくい部位に合わせたブラッシング方法
– 最適な歯ブラシ・歯間ブラシ・フロスの選び方
– 補綴物(詰め物・被せ物・ブリッジなど)に対応したケアの工夫

といった“あなたに合った”具体的なケア方法を提案致します

まとめ:
歯を失ってからでは取り返しがつきません。

  • 歯周病など、自覚症状なしに進行する病気があります。
  • 歯は失ってから後悔する人が最も多く、一度失うと取り返しがつきません。
  • 無症状で進行する歯の病気は、定期検診でなければ見つけられません。
  • 歯の健康は、体の健康も左右します。
  • 治療費も、予防のほうが圧倒的に経済的です。

あなたの大切な歯と、これからの暮らしを守るために、定期的な歯科検診はとても大切です

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