前歯の差し歯の歯茎のフチが気になります
最も目に入る前歯の差し歯を綺麗に治したい
●治療前
以前、他院で前歯を差し歯にされました。差し歯のフチに沿って黒いラインが見えてきたため、治したいと来院されました。
セラミック製の差し歯に作り直しました
差し歯の根元部分の金属が見えていたため、お口の環境を整え、差し歯をはずし、新しく被せ物をセラミックで作製し直し、白い歯を被せました。
セラミック製の被せ物なので隣接する歯と、色・形・歯ぐきとも調和し、透明感やツヤが天然歯にちかい仕上がりです。
治療のあと、良好で、メンテナンスに来られています。
- 費用:
ジルコニアセラミック1歯 143,000円
(税込み)
※自由診療
リスクについて
- 素材のセラミックを割れにくくするため、歯を削る量が多くなることがあります。
- 噛み合わせや歯ぎしり等で、稀に欠けたり、外れたりする可能性があります。
- 土台となる歯は天然歯のためケアを怠ると虫歯になることがあります。歯磨きなどの日常のケアや定期的なメンテナンスが必要です。
差し歯って何?
今回は、差し歯と呼ばれる被せ物について説明していきます。
差し歯と言われる被せ物は、
もとの歯の根があり、土台を作れる場合に可能な治療です。
現在の歯科医療では、被せ物もしくはクラウンと呼ばれています。
・保険適用
・自費 の2種類の治療があり、
保険と自費との違いは、被せ物を作製する時の材料が異なり、
・保険適用はプラスチックと金属
・自費はセラミック製です。セラミックには種類があります。
治療期間はほとんど一緒です。
歯に土台を作り、型取りをし、差し歯(被せ物)を装着します。
前歯の差し歯は、見た目に違和感が出ないように治療することが需要なポイントです。
差し歯の劣化について
差し歯の寿命はどれぐらい?
前歯の差し歯の寿命は材料によって変わり、
・保険適用のプラスチック製の場合は、5〜7年、
・自費のセラミック製の場合は10年以上と言われています。
プラスチック製の差し歯はセラミックと比較して、柔らかいために噛む力で摩耗してしまうことや、時間の経過で元の歯との接着力が落ち、差し歯が外れやすくなってしまったり、セラミックよりも寿命が短くなります。
またプラスチックはどうしても数年で着色していきます。
差し歯が変色するのはなぜ?
治療直後、保険の差し歯は白い歯ですが、変色してしまう
項目ごとに比較しました。
プラスチック (保険治療) |
セラミック (自費治療) |
|
---|---|---|
見た目 | 変色しやすい | 透明感ある白さが続く |
耐久性 | 短い (約5年〜7年) |
長い (10年以上) |
費用 | 低コストで手軽 | 費用が高い |
保険適用のプラスチック製の差し歯は、治療の直後は白い歯ですが、傷や着色のため、時間が経つにつれ変色し、隣の歯と違和感が、でてきます。
差し歯の汚れや変色は歯磨き粉やホワイトニングで白くならないので、隣の歯との色の違いが気になってきた時は交換する(作り変える)しかありません。
セラミック製の場合は着色や傷がつきにくく、変色しにくいのが特徴です。
またプラスチックよりも合わせる色の種類が多く、自然な色合いで隣の歯と違和感のない状態に仕上げることができます。
プラスチック製よりもセラミック製の方が費用がかかりますが、見栄えがよく耐久性も高いメリットがあります。
なぜ差し歯の歯茎に黒いフチがみえてくるのか
歯茎が下がり差し歯の金属が露出して見えてくる
保険適用の治療で使用される前歯の差し歯(被せ物)は、表側はプラスチックで白いのですが、強度をあげるために裏側は金属が使用されています。差し歯を装着してから、月日が経つと歯茎が下がり、差し歯の根元部分がわずかに見えてしまうことがあります。
また歯茎が痩せてくると、汚れや歯石が溜まりやすく、より一層黒く見えることもあります。
使われている金属が変色してくる
裏側の金属には銀が含まれており、時間の経過で、金属が黒く変色し、歯や歯茎を黒くしてしまう可能性があります。また、腐食して歯茎に色がつく場合もあります。
変色した前歯の差し歯を天然歯のように綺麗に!
前歯の差し歯におすすめの治療
差し歯が変色したり歯茎に黒いラインが見える場合は、新しく作り直し交換します。しかし新しくする場合、プラスチック製のものでは、時間が経つと同様の状態になりかねません。金属を使用しないセラミック製の差し歯をおすすめします。
前歯の差し歯は、隣の歯と少しでも色が合っていないと違和感を感じます。
セラミック製の差し歯色は細かい色の違いを再現することが可能で、プラスチック製にはない透明感やツヤも天然歯と見分けがつかないほど精度を高く作製することができます。
差し歯の色は、患者さま1人1人の歯の色にカラーシェードで合わせていきます。
セラミックの差し歯1本の値段について
セラミックの種類
当院のセラミックの歯の種類は大きく分けて3種類です。
- ジルコニアセラミック
- スタンダートジルコニアクラウン
- プレミアムジルコニアクラウン
セラミックには、様々な種類があり、「ジルコニア」、「オールセラミック」、「ジルコニアセラミック」など、医院によっての呼び方が異なります。ジルコニアもセラミック(陶歯)の1種で、人工ダイヤモンドと呼ばれ、強くて白いのですが、一般的にセラミックよりも透明性が低く、セラミックの中では、前歯の差し歯には適さないと言われていました。
近年のジルコニアは透明度も上がってきており、色をしっかり合わせればジルコニアでも問題ない場合もありますが、前歯は少しの色の違いで気になってしまうので、事前にしっかり相談しましょう。
ジルコニアセラミック 159,500円
強度が高いジルコニアを核としてその上に透明度の高い陶歯セラミックを盛り付けています。
透明性が高く、隣の歯を違和感のない色に合わせることができます。
当院では「ジルコニアセラミック」と呼んでいます。
プレミアムジルコニアクラウン 110,000円
固くて強いジルコニアに色付けをしたものです。
ジルコニアの丈夫さと周りの歯から浮かない自然さを両立しやすい治療です。当院では「プレミアムジルコニア」と呼んでいます。
スタンダートジルコニアクラウン 77,000円
人工ダイヤモンドを呼ばれるジルコニアの素材のみ(セラミックの1種)で作製されています。当院では「スタンダートジルコニア」と呼んでいます。
▶ アルプス歯科の費用について
(被せ物のタブをクリックしてください)
前歯の差し歯を白く綺麗にするには
前歯の差し歯を新しく作り変える時に気をつけること
前歯はわずかな違いでも違和感を感じやすいです!
- 保険が適用されるプラスチック製の差し歯は変色することがある
→セラミック製は傷がつきにくく、着色しにくい - 特に前歯は隣の歯と色を合わせる必要がある
→セラミック製は透明感やツヤ、色も、天然歯と同様に仕上げることが可能 - 歯茎が下がった時、裏側の金属が見えてしまうことがある
→セラミック製は金属を使用しない
前歯の差し歯は保険対応でも歯の表側は白い歯をいれることができます。
ただし、プラスチック製の差し歯は色のバリエーションに限りがあり、隣の天然歯の色と合わせるのが難しい、さらには、時間が経つにつれて、摩耗や変色を起こしやすく、使用される金属の影響で歯茎が黒くなることもあります。
自費の治療であるセラミック製の差し歯の費用は保険と比べると高額になりますが、見栄えの良さや耐久性が高いため、後々のコンプレックスになることが少ないのです。
長い目で多くのことを考慮に入れるとセラミック製での治療(自費)の方が、費用と品質のバランスが良いと考えることもできます。
どちらの差し歯にするにしても、事前に歯科医師との相談をしっかりとすることが最も重要です。