歯石取りの費用は？保険は適用される？

• 歯石取りの費用・値段の相場
• 歯石取りはなぜ必要なのか？
• 歯石取りの治療回数に
  ついて
• 歯周病は自覚症状がありません
• 定期的にお口の中を
  クリーニング

歯石取りの費用・値段の相場

歯石取りの治療費用は、保険適用になる場合とならない場合があります。

保険の適用での歯石取り

歯科医院で診療をうけて、「歯周病」などの病気と診断され、
治療の一環として「歯石取り」を行う場合は、保険が適用されます。

保険診療で検査代を含め3000円から4000円程度が相場です。

歯ぐきが良い状態で、
汚れや着色の除去がクリーニングの目的の場合は自費の扱いになり、価格の相場は8000円〜10000円程度です。

歯石取りはなぜ必要なのか？

歯石とは

歯石は、歯の表面の歯垢（プラーク）が、唾液などによって
石灰化して固くなってしまったものです。
歯垢であれば、歯磨きやフロスなどで取り除くことができますが
歯石になると、患者さま自身ではおとすことができません。

歯周病やむし歯の原因に

歯石の表面は歯よりもザラザラしており、放置すると、
歯垢がたまりやすく、そして歯周病菌やむし歯菌が
さらに付着し、歯周病やむし歯になるリスクが高くなります。

口臭の原因になる

歯石がある歯の間は歯ブラシが届きにくいので、細菌が増えやすくなり、
「口臭」がひどくなることがあります。
歯石による口臭は洗口液などでは取り除けません。

歯石を放置していることによって、歯周病やむし歯、そして口臭の原因となります。
特に口臭や初期の歯周病はご自身で気づきにくく、
根本的な原因を解決するためには、定期的に歯科医院での歯石取りが必要です。

歯石取りの治療回数について

歯周病の進行度合いによって治療回数が変わってきます

歯石取りの回数は、歯周病の進行度合い、歯石のついている量や場所によって
回数が変わってきます。

歯ぐきの外側の歯石取りは、1回程度で終わりますが、
歯周病が進行しているケースや着色が多い場合は、
上あご・下あごを分けて行ったり、
歯ぐきの下や内側に歯石がある場合は、数回に分けて行う場合もあります。

歯周病は自覚症状がありません

歯周病は、歯を支えている歯ぐきが炎症を起こし、
進行すると、やがて歯が抜けてしまう恐ろしい細菌感染症です。

歯周病は、30代以上の3人に2人が歯周病にかかっていると言われています。
歯周病は、初期の段階では、自覚症状があまりなく、
知らず知らずのうちに症状が進行し、
歯みがきの時の出血や歯ぐきの状態などから気づいた時には
手遅れになってしまったということが少なくありません。

歯周病と全身の病気について

　
歯周病の怖さは、歯を失うリスクが高いだけではありません。
歯周病は体の様々な病気に影響していることがわかってきています。

• 歯周病によるアルツハイマー型の認知症の関与や
• 誤嚥性肺炎をおこしやすい
• 糖尿病との密接な関係　など

お口の健康と体の健康は密接に関連していると言われています。

代表的な口腔の疾患にはう蝕（むし歯）と歯周病があります。特に歯周病はさまざまな全身疾患と関連していることが報告されています。なかでも歯周病と糖尿病との関連はエビデンスが高いものとして知られています。

嶋﨑 義浩（2020年8月17日）口腔の健康状態と全身的な健康状態の関連

ヒトの歯周病の歯茎および歯周病原因菌であるジンジバリス菌（Pg菌）を全身に慢性投与したマウスの肝臓に、脳内老人斑成分であるアミロイドβ（Aβ）が産生されていることを初めて発見しました。

大学院歯学研究院 准教授 武 洲（2019年11月14日）九州大学
世界初ヒト歯周病の歯茎で脳内老人斑成分が産生されていることが判明
〜歯周病によるアルツハイマー型認知症への関与解明の新展開〜

歯周病と関係している病気について

健康な日々をすごすためには、
日頃からお口の中を清潔に保つことが大切なのです。

定期的にお口の中をクリーニング

歯石取りの頻度について

歯石取りは3〜6ヶ月に１度受けることをおすすめしています。
ただし、歯石のつきやすさは個人差があるため、かかりつけの歯科医院で相談してください。

歯の定期的なクリーニングを行うと、
自分でおとしきれない歯垢や歯石を除去することができます。
歯石はご自身でおとすことができないため
歯科医院の専門的な機器で除去する必要があります。

当院では、歯のクリーニングはもちろんですが、
歯科衛生士による正しいブラッシングのアドバイスや
歯ぐきの状態のチェックによる歯周病の早期発見など、
定期的な歯の検診で
お口全体の健康を維持することができます。